終活に関連する「終活全般、お墓・墓地・霊園、葬儀、相続・遺言、生前整理、仏壇・仏具、介護、住宅リフォーム、保険、旅行ほか」について、知りたいことや疑問に思うことなどを、質問形式で解説します。
「終活全般」のご質問と回答 | 終活に関連することについて質問形式で解説します
終活に関連する「終活全般、お墓・墓地・霊園、葬儀、相続・遺言、生前整理、仏壇・仏具、介護、住宅リフォーム、保険、旅行ほか」について、知りたいことや疑問に思うことなどを、質問形式で解説します。
「終活全般」のご質問と回答 | 終活に関連することについて質問形式で解説します
私は、一人暮らししている78歳女性です。65歳の時に主人と死別し子供もおりません。 もちろん両親もなくなっており、兄弟姉妹もすでに亡くなっており、親族は兄弟姉妹の子供・孫たちですが、親交もあまりありません。 私が亡くなってしまうと、少なからずあまり親交の無い甥・姪などの親族に迷惑がかかると思うので、今のうちに終末期と亡くなった時の備えに「終活」を始めようかと思っております。 そこでお聞きしたいのですが「私のような独り身(おひとりさま)は、終活として何をすればよろしいでしょうか?」お教えください。
回答:一人暮らしの方が突然お亡くなりになられた場合、周囲の方に多大な迷惑をかける可能性があります。
そのようにならないために、一人暮らしならではの終活を行うこと大切です。
そこで、一人暮らしの方(おひとりさま)の方が終活をされる場合には、下記のことを行うといいでしょう。
「エンディングノートを作成する」
エンディングノートとは、ご自身に万が一のことが起きたときに備えて、事前に周囲の人々に自身の希望や想いを整理し伝えたいことを書き留めておくノートや手紙のことをいいます。
もし突然、あなたが病気で亡なられたり、意思の疎通が取れなくなったりした場合に、エンディングノートに記載してあるあなたの思いを基に、周りの方々が対応することが可能になります。
エンディングノートには正式な形式なく、市販のノートに書いてもいいですし、WordやExcelを使って作成するのもいいでしょう。
書いておく内容は、ご自身のプロフィールや、現在の健康状態、延命措置や検体をしたいかどうかといった医療面のことや、介護の方法、葬儀やお墓についての希望、財産がどこにどれくらいあるのか、どこになにを保管しているのかなど、気がかりなことなどを記載します。
最初にエンディングノートを作成することで、終活としてやらなければならないことが自然に分かってきます。
「身の回りを整理する」
ご親族が遺品整理される際に、不要なものが多いととても大変です。また、家の中が物で溢れていると、思わぬ怪我の原因になることもあります。
そこで、まずは、ご自身の身の回りに不要なものが無いか見直して、何年も使っていないようなものがあれば、できるだけ捨てるようにしましょう。
不要なものを積極的に減らす(断捨離)ことにより、生活しやすい環境が整い、心身ともに平穏で快適な生活を送ることが出来ます。
「財産の整理をおこなう」
老後の一人暮らしは、日常の生活資金の他に、介護や医療の費用など、思っているより資金が必要となります。
また、お亡くなりになられた後の葬儀の費用やお墓の用意なども必要となりますので、ご自身の財産がどれだけあるのか把握し、常日頃から老後の費用とご自身の財産を把握し整理しておくことも大切です。
なお、財産は預貯金だけでなく、不動産・金融資産(有価証券など)や貸付金、クレジットや各種保険、貴金属・骨董品など様々です。
クレジットカードや使っていない銀行口座などは出来るだけ解約し、必要最小限にしておくことで、解約時の手続きの緩和や不正利用などのリスクを減らすことができます。
「遺言書を作成する」
一人暮らしの方(おひとりさま)が孤独死をした場合、その方の財産は一定期間内に相続人が現れない場合には、国のものとなります。
もし、財産を相続させたい方がいらっしゃる場合は、しっかり遺言書に残しておく必要があります。
遺言書は法的な効力のある文書ですので、決まった書式・形式で書くことで有効とされますので、ご自身が元気なうちに作成しておくことが大切です。
「お墓(供養方法)を決めておく」
亡くなった後に入るお墓が既にある方は大丈夫ですが、まだ「亡くなった後にどこのお墓に入るのか」決まっていない方は、事前に決めておくことが大切です。
先祖代々のお墓や新しく建てたお墓に入るという選択肢もあれば、以後の手間がかからない納骨堂などの永代供養墓や樹木葬、散骨といった新しいお墓のスタイルの選択肢もあります。
お墓は、供養や管理など後世の方の負担となりますので、その辺りを考慮し慎重に選ぶことが大切です。
「葬儀や納骨をする方を決めておく」
一人暮らしの方が亡くなった場合、身寄りのご家族がいるのであれば、その方たちが葬儀から納骨まで執り行ってくれますが、全く身寄りのない方がお亡くなりになられた場合は、通常は一般的な葬儀が行われません。
そういった場合は、その方が亡くなった自治体のが火葬のみが行なってくれます。(一般的な葬儀と違い、僧侶による読経などはありません)
火葬が終わった後のご遺骨は、もしご親族の方がいらっしゃる場合ば、その方のもとに返還されます。
しかし、まったく身寄りのない場合は、自治体の方で一定の管理期間(通常は5年間)保管し、期日が過ぎると無縁仏という扱いで無縁墓に埋葬されます。
そのようになりたくない方は、「死後事務委任契約」を利用することをおススメします。
「死後事務委任契約を利用する」
一人暮らしの方で、お亡くなりになった後の「病院の清算や役所への届け出、葬儀の手配や納骨」など、頼める方がいらっしゃらない方も少なくありません。
そんな方には、「死後事務委任契約」という制度の利用をおススメします。
「死後事務委任契約」とは、ご自身がお亡くなりになった後の、葬儀の執り行い、役所へ諸届け、病院や公共費用の支払い、クレジットカードなど諸契約の解約などの事務的な手続きを、生前にあらかじめ信頼できる人を見つけて、依頼しておくことができる制度です。
依頼する相手は、身近で信頼できる親戚や知人・友人の場合や、司法書士・弁護士等の法律の専門家に依頼することも可能です。
死後事務委任契約を利用することで、死後に周りに迷惑をかけることなく最期を締めくくることができます。
「任意後見人制度を利用する」
「死後事務委任契約」は、お亡くなりになった後の諸手続きを依頼できる制度ですが、生きているときに諸手続きをお願いする制度もあります。
その制度は「任意後見人制度」と呼ばれ、将来、判断能力の低下などが原因でご自身で財産管理を行ってことが不可能になったときに備える、国が設けている後見制度の1つです。
本人がまだ判断能力があるうちに、財産管理や介護・医療などの利用にまつわる事務手続きなどを、信頼できる特定の方に後見人になってもらい代行してもらうために、公的な書面にて契約をしておくことで、将来判断能力が衰えるなど万が一の事態が起こった時に備えておくことができます。
以上が、一人暮らしの方(おひとりさま)が終活としてやっておきたいことです。
大切な事は、一人暮らしの方(おひとりさま)の終活は、孤独死のリスクを減らすことと、万が一の時に周りの方に出来るだけ迷惑が掛からないように備えておくことです。
また、ただ単純に亡くなった後に対する備えだけでなく、最期を迎えるときまで幸せで豊かな生活をおくるための活動でもあります。
まだ健康で元気なうちに、少しずつ終活をおこない、老後生活を快適なものにして今後の人生を楽しみましょう。
終活の一環としてやっておきたいことは、お墓の準備や葬儀の生前予約、遺言書の作成や生前整理ほか、多岐にわたりますので、何から始めていいのか悩むところです。 その...
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