副葬品

副葬品

「副葬品」とは、亡くなった人を埋葬するときに、故人への弔いという意味から、邪悪を祓う品物や生前の愛用品、死後(来世)に必要とされるものなどを、故人と一緒に埋葬する品物のことです。

現在の日本においては、火葬率が99.99%のため、実際には「一緒に埋葬するもの」ではなく、ご遺体と一緒に棺の中に入れて火葬するものを指します。

副葬品については厳格な決まりがないため、様々なものを埋葬することが可能です。
ただし、ご遺骨を損傷させたり、火葬炉自体の設備に支障をきたす恐れがあることから、自治体によっては、中に入れるものを制限されていることがあり、燃えないものや燃えにくいもの、公害の原因になるような物などは、火葬する直前に取り出したりしますので注意が必要です。
副葬品として入れられることが多いものは、下記のようなものです。

副葬品として入れられるもの

手紙
故人に伝えたい想いを手紙にしたためてたり、弔辞として読んだ手紙を副葬品として入れます
故人が好んでいた花や、ご遺族が献花したい花を入れる場合は多いです。
色の濃い花は火葬後のご遺骨に色移りする場合があるので、入れる場合は、火葬場の担当者などに相談することが必要です。
食べ物・飲料
故人が好んで食べた食べ物を、副葬品として入れることが多いです。 ただし、果物のように水分を多く含む食品は燃え難いため火葬時間が延びることがあるので、事前に火葬場に確認が必要です。
また、故人がお酒好きだった場合、お酒を入れることが多いですが、瓶や缶に入った状態ですと副葬品として入れられないので、紙パックか紙製の容器に移して入れます。
タバコ
故人が愛煙家の場合、タバコを入れることも多いです。
衣類
故人が愛用していた衣類も、副葬品としてよく選ばれますが、ご遺体には浴衣や白装束が着せられ布団が掛けられているため、その上から衣服かける形となります。
その他
地域に風習により、故人のへその緒や、近親者の毛髪や爪を入れることもあります。
これは、配偶者の毛髪や爪の場合は『再婚しないため』や、逆に『縁を切って再婚するため』など、地域によって諸説あるようです。

※注意※
ペースメーカーなどの体内に装着する医療品は、火葬中に突然爆発するおそれがありますので、事前に火葬場に申し出て、外しておくなど対応が必要な場合があります。

副葬品は、可燃物で火葬場の禁止するものでなければあれば、基本的に自由です。
副葬品として、故人の好きだったものや、故人への想いを込めた品などを用意するご遺族が多いようです

もし、副葬品として棺に納めていいのか判断が付かない場合は、担当の葬儀社か、もしくは火葬場に事前に相談しておくことが大切です。