段ボール製の棺桶「エコ棺」の需要が高めっております。

葬儀

 地球温暖化問題が深刻化する昨今、どの業界でも二酸化炭素排出量の削減を、優先度の高い課題と位置付けて取り組んでおります。

 葬儀業界も例外でなく、地球温暖化問題対策のため、段ボールで作成した紙製の棺が普及し始めており、最近マスコミなどで話題になっております。

 今回は、その「段ボール製の棺」がどのようなもので、どんな利点があるかなど、ご紹介させていただきます。

段ボール製の棺は、製作する際の森林資源(木材など)が木製の棺に比べ約3分の2に削減できるため、業界では「エコ棺(かん)」などとも呼ばれています。
最初、アメリカで人気が出て、約15年くらい前に、日本に上陸しました。
「エコ棺」は、段ボールと言っても3層になっている強化段ボール製であり、棺の表面は布張りで仕上げているので、ちょっと見ただけでは普通の一般の木製の棺と違いが分かりません。

 段ボール製なので強度に不安を感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、エコ棺桶の素材の3層の強化段ボールは、250Kgの重さまで耐えられるほどの強度があります。
なお、エコ棺は段ボールで出来ているため、棺を火葬したときの二酸化炭素の排出量が、木製のものと比較してエコロジカルであり、釘(金属)を一切使用していないため、火葬の設備の負担を大幅に軽減することができます。

 また、段ボールは木製に比べ燃え易いので短期間に火葬することができるため、1回の火葬で使用する灯油量を約半分に抑えることができます。

 さらに、エコ棺桶は木製の棺より使う木材が少なく、化学系の接着剤や塗料も使用されていないので、火葬の燃焼時に窒素酸化物など有害物質の排出が3分の1にまで減らすことができるので、環境にやさしいのが特徴です。

 気になるエコ棺桶の値段ですが、一般の木製の棺と比べて同程度か、若干割高となっております。
しかし、地球環境への意識の高まりからか、昨今では「エコ棺」を取り扱う葬儀業者が多くなってきているようです。

 今回は、最近需要が高まっている「段ボール製の棺桶『エコ棺』」について解説させていただきました。

 皆さまも、終活の一環として、生前に葬儀を予約される場合は、地球環境保全のために、段ボール製の棺桶「エコ棺」の利用をご検討してみてはいかがでしょうか。
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