終活で行く、シニア旅行のすすめ

旅行

 ある調査会社が、ご高齢者で終活に興味を持たれている方に、「ご自身の人生でやり残したことは何ですか?」とアンケートを実施したところ、「世界一周旅行をしたかった」「海外の色んな場所に旅行に行きたかった」や、「夫婦でもっと旅行に行きたかった」など、旅行に関係する回答が37%程度と最も多くを占めた結果となったそうです。

 最近、終活の一環として「一度訪れてみたかった人気のスポット」や「思い出の場所」などを巡る旅行に出かける方が増えているようです。

 日常生活から離れ、自分の人生を振り返り、最期の日の迎え方についてなどをじっくり考えることも、終活を進める上で大切なことの一つです。

 そこで今回は、最近、高齢者に人気を博している「シニア旅行」について、解説したいと思います。

 老後を充実したものにするために、終活の一環として行われる「シニア旅行」は、終活旅行とも呼ばれております。
旅行に出かけることで、次のようなメリットが得られます。

心の落ち着きを取り戻せます。
 旅行により日常生活から離れ、旅先で美しい自然や情景と触れ合い美味しいものを食べたりすることで、ストレスが低下し心の落ち着きを取り戻すことができます。

認知症が予防できます
 旅先で、今まで見たことのない美しい景色や、出会ったことの無い新しい体験をすることなどにより脳が活性化することで、認知症予防につながるとも言われております。
また、実際に旅行に行けなくても、旅行の計画を立てるだけでも、心が踊りだしワクワクすることで、実際に旅行したのと同じような効果が得られるともいわれております。

 終活の一環としておススメしたい旅行先は、次のようなところです。

思い出の場所
 終活を進めていくには、今までのご自身の人生を振り返り、この先の老後をどう自分らしく生きていくかを考えることが大切です。
思い出の場所を巡ることで、過去の忘れていた記憶が蘇ることもあります。あらためてご自身の人生を顧みることで、老後に対する気持ちを整理することが出来ます。
しばらく会っていなかった知人などと連絡をとり、久しぶりの再会を楽しむのもいいでしょう。

本当に行きたいところ
 終活において大切なことの一つは、「人生で悔いを残さない」ということです。
終活旅行についても同じことが言えますので、旅行先を選ぶ時は、人生の悔いを残さぬように、「ご自身が本当に行きたい場所」を選びましょう。
『行きたいところに行く』と言う願いを叶えることで、ご自身の人生の心残りを減らしていくことができます。

各宗派の総本山に行く
 仏教と言っても、宗派によって供養の形は様々です。
先祖から代々宗派を受け継ぐ方は、その宗派の総本山を訪れ、宗派が長年に渡って受け継いできた教えや供養について深く知ることで、死に対する不安が軽減し心の安らぎが得られます。
無宗教でまだ宗派を決めていないような方は、その総本山に足を運び、実際にその文化や伝統を肌で感じてみることで、ご自身が供養してもらいたい宗派が見つかるかもしれません。

「終活」に関するツアー
 最近、旅行会社やメモリアム業者などが企画する、終活に関する見学や体験が出来る「終活ツアー」と称するツアーが多くなってきております。終活ツアーは、終活のツアーの内容は、霊園や納骨堂を見学したり、お寺や葬儀場での葬儀疑似体験や散骨体験ツアーなどの体験型の日帰りツアーや、終活アドバイザーなどによる終活セミナーが一緒になっているツアーなどが人気です。
なかには、観光や温泉宿泊もついている旅行感覚の豪華な終活ツアーなどもあるようです。
「終活ツアー」に関しては、後日、さらに詳しくご紹介したいと思います。

 終活において、旅行というのは大切な活動の一つです。
車椅子で行けるバリアフリー重視のツアーや、介護の資格を持った介護者(介護ヘルパーや介護福祉士など)や医師や看護師が同行する介助者付きの旅行プランも、国内・国外を問わず多く見受けられるようになりましたので、健康に不安かあったり介護が必要な高齢者も安心して旅行ができるようになりました。

 自分らしい晩年を迎えるための終活の一環として、「シニア(終活)旅行」を計画されてみてはいかがでしょうか?
 
 今回は、終活の一環として大切な「シニア旅行」について解説させていただきました。
皆さまの終活にお役立ていただけると幸いです。
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