「期限付き墓地」についてお教えします
墓地・霊園
お墓を購入する場合は、永代使用権を取得して墓地や霊園にお墓を建てて、親から子、そして孫へと代々に渡りお墓を受け継いでいく一般的なお墓のタイプか、もしくは、お墓の承継者がいない方は、お墓の運営者がご家族の代わりに永代に渡り管理・供養してくれる、納骨堂や合祀墓タイプの永代供養のお墓を選ばれると思います。
しかし、前述の「一般的なお墓」や「永代供養のお墓」ではなく、「期限付き墓地」という新しいタイプのお墓があることは、皆さんご存知でしょうか?
そこで今回は、その「期限付き墓地」とはどういうお墓なのかについて、解説させていただきます。
「期限付き墓地」とは、その名称の通り、予め使用期限が定められた墓地のことで、定められた期間内だけその墓地が使用できます。
少子高齢化や過疎化が要因で、ここ最近、地方などに増えている無縁墓地問題を解消する新しい方法として注目されております。
「期限付き墓地」の使用期限は墓地によって異なり、2~3年と短期間のものから、数十年と長期間使用できるものもあるようです。
期限付きとは言っても、永代使用のお墓と見た目は変わりなく、お墓に家名を入れることも出来ますし、使用期限内は、一般的なお墓と同じように普通にお墓参りや供養が可能です。
墓地の使用期限が過ぎた後は、ご遺骨をお墓から取り出し、墓地が管理する合葬墓や納骨堂へ改葬(移動)され、そこで永代にわたり管理・供養してもらいます。
使用期限の延長を希望する場合は、期限満了前に申し出て追加の使用料を支払えば使用期限の延長もできるようです。
「期限付き墓地の費用」
期限付き墓地の使用料は、使用期間や墓地の管理者よっても異なり、平均相場は、使用期間が5年で20万円程度、30年で50万円程度のようです。
使用料以外に、契約時に保証料が5~20万円程度かかる場合がありますが、この保証料はお墓の使用期限が終了した時に返還されます。
その他、墓地の管理料として、毎年数千円~1万円程度支払う必要があります。この管理料も墓地の管理者によって料金は異なります。
使用期限の延長を希望する場合は、延長料の支払いが必要となります。
期限付き墓地を利用すると、下記のようなメリットが得られます。
「期限付き墓地のメリット」
【お墓の費用が抑えられる】
一般的なお墓を購入する場合、墓地・霊園の永代使用料と墓石の購入費用などで、総額100万円以上かかってしまうことがほとんどです。
しかし期限付き墓地の場合は、数十万から利用できるので、普通の一般的なお墓と比べて大幅にお墓の費用を抑えられます。
使用期限が満了した場合、その墓地は次の使用者に提供されるため、お墓の撤去や墓じまいコストを払う必要はありません。
【使用は短期間でもOK】
「急に亡くなったので入るお墓が無い」や「将来は、故郷のお墓に入りたい」など、最終的には別のお墓へ埋葬するつもりだが、一時的にとりあえず埋葬しておきたいと希望される方が、短期間だけ使用することが可能です。
【無縁墓地にならない】
期限付き墓地に埋葬されたご遺骨は、お墓の使用期限が過ぎると、墓地が管理する合葬墓や納骨堂などへと改葬され、永代に渡り管理・供養してもらえますので、お墓が荒れたり無縁墓地となる心配がありません。
期限付き墓地は、少子化や単身者などでお墓の承継者がいなくても、無縁墓地になることなく供養されたいというニーズから生み出された、新しいお墓利用のスタイルです。
ほとんどの期限付き墓地は、お墓の使用期間の延長ができるので、もし、そのまま次の代も使用したいと考えるのであれば、延長料金を支払えば、そのまま代々お墓を使用することも可能なようです。
もし、代々継続しての使用も考えているようでしたら、契約される前に、契約条件などしっかり確認しておくことが大切です。
今回は「期限付き墓地」についてご紹介させていただきました。
お墓の承継で悩まれている方や、子孫にお墓で負担をかけたくないなどお思いの方は、「期限付き墓地」のご利用を一度ご検討なさてみてください。
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