お墓選びのポイントについて2(経営母体で選ぶ)
墓地・霊園
前回、「お墓選びのポイント」の1つとして「お墓のタイプ」ついて解説させていただきました。
そこで今回は、「お墓選びのポイント」の2つ目として、「経営母体」の違いについてご紹介させていただきます。
お墓を選ぶ際は、「お墓の経営母体」も大切なポイントの一つです。
お墓のタイプは、経営する主体や運営方法の違いによって「公営霊園(墓地)」「民営霊園」「寺院墓地」の3つのタイプに分けられます。
「公営霊園(墓地)」
公営霊園(墓地)とは、都道府県や市区町村といった地方自治体が管理・運営する墓(霊園)のことです。
地方自治体が管理・運営しているため、、財政的基盤が安定しています。
そのため、お墓の墓地使用料・管理料が比較的安く、自治体が財政破たんしない限り永続性については心配がありませんので、3種類の経営主体の墓地のなかでもっとも信頼性が高いと言えるでしょう。
また、基本的に宗教・宗派は問われません。
なお、公営墓地(霊園)には、「運営・管理を地方自治体が直接行っている場合」と「実際の管理や運営は公認の指定管理業者に委託している場合」の2つのタイプがあるようですが、どちらも最終的な責任は地方自治体にあるので安心して利用できます。
「民営霊園」
民営霊園とは、経営主体が営利を目的としていない財団法人や社団法人、公益法人や宗教法人が管理・運営している霊園のことで、民間墓地とも言います。
霊園の実際の運営と管理は、財団法人や宗教法人などの経営主体から委託された民間企業が行っております。
現在、民営霊園を新設される場合は、「永続性が担保されるかどうか」など、各地方自治体によって厳しい基準が定められているので、そうした基準をクリアしている民営霊園については、永続性に関しては一定の信頼があると言えるでしょう。
公営霊園や寺院墓地と比べ、基本的に申込みの資格や宗教の制約などの縛りなどが少なく、誰もが利用できる開かれた霊園と言えます。
また、お墓を利用する人数やご予算、希望条件などに合わせて選べるように、バリエーションが豊富に揃っております。
緑の多い霊園やペットと一緒にお墓に入ることができるなど、特徴は霊園ごとに異なります。
民間霊園の購入費用や管理料は、立地条件や施設の充実度、広さなどで大きく変わります。
民営霊園への申込は先着順となっているところが多く、人気の高い霊園などは早めに完売しているようです。
なお、民営霊園の場合、生前にお墓を購入することもできます。
「寺院墓地」
寺院墓地とは、寺院の境内の一角にある墓地のことです。
従来より、墓地と聞くとすぐにイメージできるタイプがこちらの寺院墓地のことではないでしょうか。
墓地の管理・運営は、その名称の通り仏教寺院がおこなっております。
寺院墓地は、運営主体の寺院に付属している墓地であるため、お墓を購入(建てる)ために、その墓地を運営・管理をしている寺院の檀家になる必要があります。
※最新の寺院では、檀家制度を設けていないところもあるようです。
また、その寺院の属する宗派であることが必須であり、それ以外の宗派や宗教に属している場合は、基本的にその寺院墓地にお墓を建てることができない場合が多いです。
寺院は、一般的には経営上の信頼性は低くないと考えて良いですが、最近、檀家離れが進んでいる背景があり、経営が苦しい寺院も少なからずあるようですので、永続性という点においては各寺院による異なり、3種類の経営主体の墓地のなかでは、低いと言わざるを得ないです。
お墓選びは自分だけのためではなく、将来的に同じお墓に入るであろうご家族やお墓の承継者のこと、また、お墓のことで家族に迷惑を掛けないようにすることなどを一番最初に考慮したうえで、慎重に選択することが大切です。
永代に供養を任せるためには、何世代も先の将来まで存続している墓地(霊園)でなければいけませんので、お墓をぶ際には、基本的な判断基準は墓地の信頼性や永続性を第一に考えることが重要です。
また、墓地・霊園の価格や管理費などは、墓地の立地や環境、施設の充実度や雰囲気により大きく異なります。
お墓選びで失敗しないように、複数の候補の墓地や霊園を何箇所か選択し、資料を見比べながら何度も現地に足を運びご自身の目で確認した上で、ご家族と相談して慎重に決めることが重要となります。
今回は、経営主体により異なる、3種類の墓地・霊園について解説させていただきました。
皆さまが終活の一環としてお墓選びされる際に、ご参考にしていただけると幸いです。
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