葬儀費用の目安について(一般葬以外の葬儀の場合)

葬儀

 先日の記事で、「一般的な葬儀の費用と内訳」についてご紹介させていただきました。

今回も引き続き、葬儀の費用に着目し、家族葬一日葬ほか、一般的な葬式以外の葬儀の費用について解説させていただきます。


■「家族葬の相場」(平均相場・・・110万円程度)
「家族葬」とは、家族や親族などの近親者のみの少人数で行う葬儀のことです。
最近、会社の関係者や近隣の人々が参列する一般的な葬儀をおこなう方が減少し、この「家族や親族だけの少人数で行う『家族葬』」の需要が増えてきております。

 家族葬は、参列者が少ないので一般的な葬儀より大幅に費用が抑えられ、平均相場が一般的な葬儀の平均相場196万円(2017年調査結果)に比べ90万円ほど安く、平均相場は110万円程度だと言われております。

 家族葬の費用の内訳は、やはり一般的な葬儀と同じように「葬儀一式の費用」、「飲食の費用」、「寺院の費用」、の3つの項目に大きく分けられます。
 
 一般的な葬儀と比べ、近親者のみで行うため参列者が少ないことから、会場の費用や飲食の費用が大幅に抑えられますが、葬儀の内容自体は一般の葬儀と変わらないため、「寺院費用」は一般の葬儀と同じくらい必要となります。

 ただし、注意しなければならないのが家族の持ち出し(自己負担)が、一般的な葬儀に比べ高くなることがあるというところです。

その理由は、参列者が多い一般的な葬儀に比べて、家族葬は家族や親族などの近親者のみで行うため参列者が少ないので、どうしても受け取る香典の金額も少なってしまうため、家族葬で葬儀の費用自体は安くは抑えられても、家族の持ち出し(自己負担)になる金額が高くなるケースが起こるのです。
なので、「家族葬=費用がかからない(安い)葬儀」ということでないことは、頭に入れておく必要があります。

■「一日葬の相場」(平均相場・・・60万円程度)
「一日葬」とは、通夜は行わず、葬儀・告別式から火葬までを、少人数で1日で執り行う葬儀形式です。
本来は2日間かけて葬儀を行う日程を通夜を省略し1日で行いますので、ご遺族の体力や時間の負担を減らし費用の軽減もはかれます。

 一日葬の費用の内訳は、家族葬と同じように、「葬儀一式の費用」、「飲食の費用」、「寺院の費用」、の3つの項目に大きく分けられますが、一日葬は、通夜を行わないため、通夜の会場料や飲食代、遠方からの参列者の宿泊費など一般的な葬儀と比べ費用負担が大幅に軽減できます。

 また、通常の葬儀の場合は、お寺の住職に通夜と告別式の2回読経を行ってもらいますが、一日葬は僧侶に読経してもらうのは告別式のみになりますので、住職に渡すお布施の金額も通常の葬儀よりも少なくなります。

ただし、家族葬と同様に参列者が少ないため受取る香典の金額も少なくなるため、例え費用が少なくてもご家族が持ち出しになるケースもあります。

■「直葬の相場」(平均相場・・・10万円~30万円程度)
「直葬」とは、通夜や葬儀、告別式は行わず、火葬だけで終える葬儀形式で、火葬式とも呼ばれる場合もあります。
人がお亡くなりになり弔うにあたり、現在の日本において最も費用が抑えられ葬儀形式はこの形になります。

 葬儀を行う場所も火葬場の火葬炉の前で執り行われ、参列する方もご家族などの限られた身内の方のみの場合がほとんどです。

 直葬の費用の内訳は、「火葬場の費用」、「寺院への費用」の2つのみで、葬儀会場の費用や飲食代などかからないため、費用を大幅に抑えることができます。
しかし、葬送の儀式の大半を略してしまうことから、後々苛まれる方や遺族・親族間で摩擦が起きることもありますので、偲ぶ時間を確保したりお別れの時間をしっかりとったりするなどした方がいいでしょう。

 葬儀の費用は、どの葬儀スタイルを選ぶのかで大きく変動します。
確かに葬儀費用を抑えることは大切なことですが、葬儀はやり直しが出来ません。
ご自身が納得し後で後悔のないように、各葬儀タイプの内容をしっかり把握した上でどの葬儀スタイルにするか決めることが大切です。

なお、葬儀を選ぶ際は、葬儀会社1社だけに見積りを頼むのではなく、複数の葬儀会社から相見積もりを取って、各会社の葬儀プランの内容と費用を見比べて選ぶことが肝心です。

 本日は、「一般葬以外の葬儀の費用の目安」について解説させていただきました。
皆さまが、終活の一環として、生前に葬儀を選ばれる際に、ご参考にしていただけると幸いです。
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