終活の一環として「生前整理」は大切です

終活全般

 最近、マスコミなどで終活が話題になる機会が増え、よく耳にするようになった「生前整理」とは、自分の身体が元気で時間や体力にまだ余裕があるうちに、身の回りの品物や財産の整理を行うことをいいます。

 今回は、その「生前整理」が、なぜ終活をおこなう上で大切なのかについて、解説していきたいと思います。

遺されたご家族の負担の軽減ができます。
 一般的に、人が亡くなると、遺品の整理や家財道具の廃棄処分などは、その方の配偶者や子供などのご遺族が行います。

 もし、あなたが何の準備もなく突然お亡くなりになられた場合、ただでさえ葬儀や納骨などで大変なところに、さらにその作業を行うことは、遺された家族にとって、時間・体力・精神的にとても大変な負担となります。

 そうならないために、予めご自身で身の周りの物を生前整理をしておくことで、ご遺族が死後に行なう遺品整理の手間や費用が軽減されるので、家族の負担を大幅に減らすことができます。

シンプルで快適な暮らしができます
 生前整理でいらない物を積極的に処分(断捨離)することで、家の中の物がスッキリとすると同時に、必要なものと不必要なものが整理でき、その後の人生を身軽に快適に過ごしていけます。

 また、不要や荷物などを整理し生活スペースが改善されることで、転んで骨折などの思わぬ怪我が防げるなど安全で健康的な生活を送ることができます。
さらに、部屋を片付けることによって日常の生活がしやすくなったり、気持ちが晴れやかになりストレスが軽減されるなど、本人にとってもプラスになることが多いです。

相続のトラブルを事前に回避
 「自分は財産が無いから、相続争いの心配は必要ない」とお考えの方。弁護士さんなどにお聞きすると「相続争いが起こるケースは、数十万~週百万円程度の財産で争う場合が多い」そうです。

 愛するご家族が財産で争わないためにも、生きているうちに、土地や住宅、預貯金や有価証券などの財産を事前に整理しておくことで、お亡くなりになった後のご家族や親族間の相続争いが起こる可能性を減らすことができます。

余生を充実なものにできる 

 生前整理をしていると、過去のことが思い出されます。今まで過ごしてきた人生を振り返りながら気持ちや部屋を整理することで、心機一転リフレッシュされます。
心が軽くなることで、新たに人生の再スタートを切ることができ余生をより充実したものにできます。

交際費の削減ができます
 生前整理の対象は、不用品や財産などだけではなく人間関係もその対象となります。
今後も関係が必要だと判断した最低限の人は残し、今後付き合う必要がないと判断した相手と縁を切っておけば、後々人間関係で余計なトラブルも起こりにくくなりますし、不要な交友費の削減にも繋がります。

 上記でご紹介したとおり、「生前整理」を行うことで、様々なメリットを得ることができます。

但し、家に中の物の整理には労力・体力が必要なことと、財産の整理(相続や分配)に悩んだりして気力も必要となってきますので、まだ体力・気力のあるうちに、無理せず時間をかけてゆっくり行うことが大切となってきます。

 また、生前整理の作業はおひとりやご夫婦でされる方が多いようですが、ご家族に協力してもらうか専門の業者に頼むとスムーズに整理することができますが、最近の終活ブームに便乗した悪徳業者も散見されるので、専門の業者に依頼するときは、豊かな経験としっかりとしたノウハウを持っている、「古物商」や「産業廃棄物収集運搬許可」などを取得している信頼できる会社に頼むことが大切です。
 
 生前整理は、『終活として必ず行わなければならないこと』ではありませんが、生前整理を行うことで「遺されるご家族の負担を大幅に軽減できる」ことと、「老後の生活を快適に過ごすことができる」など、メリット面が多々ありますので、ぜひ、ご自身がまだ体力と気力があるうちに、あせらずゆっくりと時間をかけて少しずつ始めてはいかがでしょうか。

 今回は、「終活の一環として、なぜ生前整理は大切なのか」について解説させていただきました。
終活を行おうとお考えの皆さまに、ご参考いただけますと幸いです。
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