終の棲家の準備について
終活全般
「終活」という言葉ですぐに思い浮かぶのが、お墓の購入や葬儀の準備、遺言書の作成や生前整理などですが、忘れてはいけない需要なテーマとして挙げられるのが、自分が最期まで安らいで生活する場所「終(つい)の棲家」の選択と準備です。
そこで今回は、そんな「終の棲家の準備」について、解説したいと思います。
「終の棲家は慣れ親しんだご自宅」で、と望む方が多いようですが、年数が経過した戸建てやマンションは段差があったりトイレが和式だったりと、老後の生活に不便が生じる可能性があります。
そこで、ご自宅で快適で安全な老後生活を過ごせるように、段差をなくしバリアフリーにしたり水回りを改善したりする住宅リフォームを施すことが必要です。
その住宅リフォーム(改修)をする際に、公的資金の援助が利用できることを皆さんご存知でしょうか?
住宅のリフォーム(改修)には、様々なケースがございますが、在宅での生活に支障がないように、手すりの取付け等の特定の住宅改修を行った場合には、住宅改修費を20万円まで行政(自治体)から支給してくれる介護サービスの制度がございます。
※制度の名称は「高齢者住宅改修費用助成制度」といいます。
※制度の名称は「高齢者住宅改修費用助成制度」といいます。
制度の主な内容は下記になります。
『対象となる住宅改修(リフォーム)の内容』
1.廊下、トイレ、浴室などの手すりの取り付け
2.居室や廊下、トイレ、浴室などの間の段差の解消
3.移動を円滑にさせる為の畳やフローリングへの変更や、滑り防止の為の階段や通路の滑り止め加工
4.開き戸を引き戸やアコーディオンカーテンなどに取り替える扉の取り替え
5.和式便器から洋式便器への取り替え
6.1~5までの改修に必要な工事
2.居室や廊下、トイレ、浴室などの間の段差の解消
3.移動を円滑にさせる為の畳やフローリングへの変更や、滑り防止の為の階段や通路の滑り止め加工
4.開き戸を引き戸やアコーディオンカーテンなどに取り替える扉の取り替え
5.和式便器から洋式便器への取り替え
6.1~5までの改修に必要な工事
『制度を受けることができる方』
・制度利用可能な対象者は、要支援、または要介護1~5の認定を受けた方となります。
・制度利用可能な対象者は、要支援、または要介護1~5の認定を受けた方となります。
・支給の限度額は、要介護者1名につき20万円が上限となっており、費用の原則9割が介護保険から給付されます。
(例)改修費用20万円の場合、18万円が給付、2万円が自己負担となります。
※一定以上の高額所得者は2割または3割を負担する場合があります。
・支給額は1人あたりに対しての金額となりますので、1つの住宅に複数の要介護者が居住している場合には、一人ひとり個別に支給限度額(20万円)が与えられます。
・支給の上限を20万円となっておりますが、これを複数回に分けて利用することも可能です。
この制度は、上限が20万円までとなっておりますので、上限(20万円)を超える費用については、全額自己負担となりますので注意が必要です。
なお、制度の利用は原則として一生涯で1人1回しか利用できませんが、次のケースは例外として再度、制度を利用することができます。
●転居したとき
・転居前に住宅改修費の利用があっても、転居後の住宅については、新たに20万円まで住宅改修費の支給を受けることが可能です。
・転居前に住宅改修費の利用があっても、転居後の住宅については、新たに20万円まで住宅改修費の支給を受けることが可能です。
●要介護認定が3段階以上上がった場合
・例えば、住宅改修非の支給を要介護1の時に受けた方が、その後、要介護4となった場合は、再度、支給限度額(20万円)の住宅改修の支給を受けることが可能です。
・例えば、住宅改修非の支給を要介護1の時に受けた方が、その後、要介護4となった場合は、再度、支給限度額(20万円)の住宅改修の支給を受けることが可能です。
なお、「高齢者住宅改修費用助成制度」の支給を受ける為には、住宅改修の工事の前後に市区町村への申請が必要となります。
制度のご利用をご検討される場合は、制度の条件や申し込み方などは、お住まいの市区町村の窓口または担当のケアマネジャー、地域包括支援センターの職員や介護サービスの介護職員などにお尋ねください。
また、最近では、ご自宅をお持ちでも「介護で家族に迷惑をかけたくない」や「介護体制や設備が整った施設だと介護のサポートが受けられるから安心」という理由で、長年住まわれたご自宅を家じまいして、「終焉は老人ホームなどの高齢者施設で迎えたい」という高齢者が増えてきているようです。
その「老人ホーム」ですが、種類は多く、運営主体、入居条件や目的、サービス内容や費用など施設によって様々です。
また、入居条件は、入居者の健康(要介護)状態や経営状態(民間・公共)、受けられる介護サービス内容や費用などにより、選択肢が変わってきます。
選択肢として挙げられるのは、主に下記の老人ホームとなります
サービス付き高齢者住宅
有資格者の相談員が常駐し、安否確認と生活相談が受けられる見守りサービスがついたバリアフリーの賃貸住宅のことで、「サ高住」や「サ付き」とも呼ばれております。
要介護高齢者が多く入居する介護施設と異なり、主に自立もしくは軽度の要介護高齢者を受け入れています。
要介護高齢者が多く入居する介護施設と異なり、主に自立もしくは軽度の要介護高齢者を受け入れています。
健康型有料老人ホーム
介護の必要がない自立している方が入居できる、主に民間事業者が運営している施設です。
食事の提供や家事手伝いのサポートが受けられるほか、日常生活を楽しむための各種アクティビティの設備施設が整っております。
介護の必要がない自立している方が入居できる、主に民間事業者が運営している施設です。
食事の提供や家事手伝いのサポートが受けられるほか、日常生活を楽しむための各種アクティビティの設備施設が整っております。
住宅型有料老人ホーム
60歳以上の高齢者で、自立されている方や、要支援や軽度の要介護状態の比較的自立した生活ができる方を受け入れている施設です。
生活支援サービスや緊急時の対応や、レクリエーションなどが受けられます。
特定施設入居者生活介護の指定が無いので、介護が必要な場合は外部サービスを利用することになります。
60歳以上の高齢者で、自立されている方や、要支援や軽度の要介護状態の比較的自立した生活ができる方を受け入れている施設です。
生活支援サービスや緊急時の対応や、レクリエーションなどが受けられます。
特定施設入居者生活介護の指定が無いので、介護が必要な場合は外部サービスを利用することになります。
介護付有料老人ホーム
家庭での生活が困難な介護が必要な方が、ご自宅の代わりに暮らすことができる、行政から「特定施設入居者生活介護サービス」として業者の指定を受けた施設です。
身の回りの世話(掃除や洗濯など)や、食事や入浴、排せつなど日常生活での介護(介助)サービスが受けられます。
介護付有料老人ホームのタイプには、介護専用型と混合型の2つのタイプがあります。
家庭での生活が困難な介護が必要な方が、ご自宅の代わりに暮らすことができる、行政から「特定施設入居者生活介護サービス」として業者の指定を受けた施設です。
身の回りの世話(掃除や洗濯など)や、食事や入浴、排せつなど日常生活での介護(介助)サービスが受けられます。
介護付有料老人ホームのタイプには、介護専用型と混合型の2つのタイプがあります。
軽費老人ホーム(A型・B型)
60歳以上で、身寄りのない人や、家庭環境・住宅事情・経済状況などの家族による援助を受けることが困難な人などが、日常生活のサポートを受けられる公的側面が強い介護施設です。
提供されるサービスの内容の違いにより、食事のサービスのある「A型」と、食事がない「B型」に分類されます。
60歳以上で、身寄りのない人や、家庭環境・住宅事情・経済状況などの家族による援助を受けることが困難な人などが、日常生活のサポートを受けられる公的側面が強い介護施設です。
提供されるサービスの内容の違いにより、食事のサービスのある「A型」と、食事がない「B型」に分類されます。
軽費老人ホームC型(ケアハウス)
60歳以上で、身寄りのない人や、家庭環境・住宅事情・経済状況などの家族による援助を受けることが困難な人などが利用できる施設で、全室個室でバリアフリー完備など、より高齢者に負担がかからないような構造になっております。
外部の介護サービスを利用する「自立型(一般型)」と、介護サービスを備えた「介護型」があります。
60歳以上で、身寄りのない人や、家庭環境・住宅事情・経済状況などの家族による援助を受けることが困難な人などが利用できる施設で、全室個室でバリアフリー完備など、より高齢者に負担がかからないような構造になっております。
外部の介護サービスを利用する「自立型(一般型)」と、介護サービスを備えた「介護型」があります。
介護施設のご入居者の受け入れ条件やサービス内容などは、施設によってさまざまですので、ご自身の健康面や経済状況、施設のサービス内容などを検討して、どの施設が終の棲家として最適なのかを、慎重にお選びください。
なお、終の棲家をご自宅にされるのか、それとも、介護サービスが整った施設にされるのかお選びの際は、どちにされるとしてもご家族と十分に話し合われることが大切です。
今回は、終の棲家の準備について簡単に説明させていただきました。
皆さまが終活の一環として終の棲家を準備されるときに、ご参考いただけると幸いです。
皆さまが終活の一環として終の棲家を準備されるときに、ご参考いただけると幸いです。