仏壇の役割について

仏壇・仏具

 終活を進めていくなかで、仏壇について考えることは大切なことの一つであります。

 ある民間の調査会社の調査では、仏壇の保有率は約40%程度だそうです。
その中で、一戸建の方が約52%程度、マンションなどの集合住宅の場合が、21%程度の保有率とのことで、現在の日本では、お仏壇が無いというお宅が普通になってきました。

 そこで今回は、「仏壇の役割」について解説したいと思います。

 仏壇は、家の中に設置するお寺として考えられているため、仏様(ご本尊様)を祀りします。
また、ご本尊だけでなくご先祖様のお位牌もお祀りし、ご先祖様に感謝し対話する場所と考えられております。

 私たちが子供のころは、ご自宅に当たり前にあったお仏壇でしたが、一戸建てに比べマンションなどでは仏壇を置くスペースを確保するのは難しいため、仏壇を置くスペースの確保が難しいことが、仏壇保有率の低下を招いております。
さらに、核家族や単身世帯の増加などで、家族構成が小規模化していることも仏壇の保有率低下の一因となっているようです。

 そんな保有率が低下している仏壇ですが、仏壇は、「仏様(ご本尊様)を祀る」場所であり、信仰やご先祖様に感謝する大切な空間でもあります。

次に、仏壇の必要性について挙げていきましょう。

ご先祖様を供養する場所です
 ご先祖様の供養のために、お寺へお参りに行くことは簡単なことではございません。
そこで、わざわざお墓に出向くことなく、ご自宅にある仏壇を通して、ご先祖様に感謝と祈りを捧げることができる大切な場所となります。
また、子供のころからお仏壇に手を合わせることで、ご先祖様への感謝の気持ちを育むことができるのです。

心のよりどころとなります
 お仏壇は、文字通り、仏様(如来様)をお祀りする壇のことです。
仏様は、信仰の対象であり、日ごろの苦悩を受け止め私たちに大きな安らぎを与えてくれます。
お仏壇は、手を合わせお祈りしたり読経をすることで、仏様やご先祖様にいつも守られているという安心感を得ることができる、心のよりどころとなる存在でもあります。

故人と対話をする場所です
 愛するご家族を失う悲しみは、今も昔も変わることがありません。
故人の遺影や位牌を仏壇にお祀りし、静かに手を合わせ会話をすることで、遺されたご家族の心の落ち着きが取り戻され、悲しみが癒され、生きる勇気を与えてもらえます。

 設置スペースなどの事情から、ご仏壇を置いているお宅は減ってきておりますが、仏壇は、仏様に家族の健康や安全をお祈りしたり、ご先祖様や亡くなられたご家族を供養する場であり、家族の繋がりなどを考える大切な場所でもあります。

 最近では、少しのスペースでも置けるコンパクトな仏壇や、様々な生活スタイルに合わせたデザインの仏壇など、ご自宅の状況に合わせ選ぶことが可能となってきておりますので、もし、今ご自宅に仏壇が無い方は、ぜひ一度この機会に、仏壇について考えてみてはいかがでしょうか?

 今回は、仏壇の役割について解説させていただきました。
皆さまの終活を進めるなかで、お役に立てましたら幸いです。
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